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MEPIS Linux クイックスタート・ガイド

ここで紹介しているそれぞれの項目は、初めて MEPIS Linux を使おうとする時や、MEPIS Linux をハードディスクにインストールしようとする時にぶつかる様々な疑問の解決に役立つはずです。

MEPIS を支援する

MEPIS Linux のことをどうか支援してください。詳しい情報は、http://www.mepis.org で入手できます。

MEPIS Linux をCDから起動して運用する

開始するには?

たいていのコンピューターは CD から起動できるので、 Linux の利用は自動的に開始できるようになります。万一、MEPIS Linux が起動しないときには、次の項目の「インストール前の準備」と「起動時の問題解決」を読んでください。

パスワードの入力

MEPIS Linux のパスワードの初期設定は、demo ユーザーが「demo」、root ユーザーが「root」です。

インストール前の準備

オーバークロックを停止する

使用しているマザーボードをオーバークロックさせていたり、BIOS の設定変更が行われている場合には、システムの起動中やインストール時にフリーズすることがあります。 Linux のインストールを開始する前に、オーバークロックを停止し、 BIOS を初期設定に戻すかセーフモードに設定してください。インストール後には、設定をカスタマイズすることができます。

ハードウェアを接続する

インストーラーを起動させる前に、利用するハードウェアは全て接続しておきます。そうすることで、外部接続しているハードウェアは自動 的に認識され るようになります。リモート接続のプリンターも同様です。

稼働しないモデムがある

内蔵モデムの中には、Winmodems のように Linux 上では稼働しないものがあります。MS Windows 用のドライバーで稼働するように設計されているためです。 USB 接続のモデムも通常利用できません。 Linux 用のドライバーが供給されている場合もありますが、一般的な内蔵モデムやシリアル接続の外部モデムを利用する方がずっと簡単です。US Robotics という外部接続用モデムの利用が推奨できます。

Windows OS とデュアルブートしたい場合

データのバックアップを行う

MS Windows 上に大切なデータが保存されているのなら、 Linux をインストールする前にバックアップをとっておきます。ハードディスクの設定で失敗すれば、Windows のシステムが被害を被ったり、システムを削除してしまうことになるからです。

Windows を先にインストールする

Windows を先にインストールしてください。そうすれば、 MEPIS のインストール時に「ブートローダー」の設定が実行されるので、 Linux と Windows のどちらも起動できるようになります。

マルチブートを行う最も簡単で安全な方法

フロッピーディスク(FD) から起動するように設定すれば、現在使っている起動時の選択を変更することなく、お使いのシステムに Linux を追加することが可能です。つまり、FDがシステムのドライブに挿入されていないときには OSは以前の状態で起動しますが、FDを挿入したときは Linux が起動するようになります。Linux と MS Windows とのデュアルブートを構築するにはこの方法が最も単純で安全なですが、これが一番スマートで便利な方法という訳ではありません。 Linux を FD のみから起動したいときには、(デスクトップの) MEPIS installer のアイコンから起動用FDを作成します(この場合、決してハードディスクにブートローダーをインストールしてはいけません)。

ディスクの領域を解放する

Linux のインストールには、ディスクに最低 2.2 GB、できれば 4 GB の利用可能な空き容量がなくてはいけません。空き容量を設けるには、不要な Windows パーティションを削除するか、もしくは使用しているシステムに別のハードディスクを追加してそこへ Linux をインストールするか、または現に使用中のパーティションのサイズを縮小することで対応できます。

MEPIS のインストール作業

1枚目のCDから起動する

1枚目(#1)のCDをドライブに挿入した後、システムを再起動してください。もし CDからの起動が不可能な時は、BIOS セットアップを実行することでそれを変更することが可能になります。通常 BIOS にアクセスするには、コンピューターの電源を投入した直後、DEL キーもしくは F1 キーや F2 キーを繰り返し押します。使用しているシステムがレガシーなものでない場合には、表示される選択画面でCDから起動するように設定が可能 なこともありま す。それ以外の場合、インストール用の起動可能なFDが必要となります。

インストール用FDの作成

Windows 上で作成するには、1枚目のCDをドライブに挿入後 MS-DOS の画面を開き、CDの中のlinux ディレクトリーから mkbootfloppy.bat を実行します。もし Linux のシステム上から作成するのであれば、同じディレクトリーを開いて mkbootfloppy.sh コマンドを実行します。

システムに FD と CD を入れた状態で再起動した後は、FDからの起動が可能となり、続いてCDを利用してシステムが開始されます。

MEPIS はCDから起動する Linux

MEPIS Linux は、 Linux の全ての機能をCDから稼働させます。 MEPIS Linux をシステムにインストールするには、まず demo ユーザーでパスワードに demo を使ってログインし、デスクトップにある MEPIS Installer のアイコンをクリックして、インストール用のプログラムを開始させます。root のパスワードを入力するように求められたら、 root と入力してください。

ユーザーアカウントを作成する

MEPIS の場合、ユーザーアカウントが自動的に作成されますが、インストール後の初回ログイン時にユーザーアカウントと root のパスワードを変更するようにしてください。

起動時の問題解決

「インストール前の準備」という項目に書かれていることを全て確認した上で、以下の項目に従ってください。

PCMCIA を有効にすると Kernel Panic が発生する

起動時、PCMCIA を有効にすると Kernel Panic が発生するして失敗するときには、再起動後に起動オプションで nopcmcia を選択します。もし Kernel Panic がインストールの最中に発生するのであれば、インストールが完了するまで PCMCIA カードは全て取り外しておきます。

セカンドステージ・エラーが生じる

もしセカンドステージ・エラーが起こって起動に失敗するのであれば、たいていハードウェアに互換性がないと考えられます。こういった場 合、再起動後 に特別なインストール・オプションを指定することで解決できます。Linux の全バージョンで、 ide=nodma オプションがハードディスクに起因する問題を回避してくれます。MEPIS Linux を利用するときには、スプラッシュ画面に表示される推奨オプションによく気を付けてください。

インストールが中断したり不安定になる

Western Digital Caviar 社が 2000-2002年の間にドライバーの中には、 BIOS と互換性のないものが含まれています。このため、Linux がインストールできなくなる恐れがあります。参考までに、問題となるドライバーは、Windows 2000 や Windows XP をインストールしたり起動する際にも不具合が発生しますが、Windows 98 では一般に問題なく稼働するようです。

プラグ&プレイ機能を備えた BIOS が正常に動かないこともあります。起動に失敗するときは、 BIOS のプラグ&プレイ機能を恒久的に無効にしておくことで、正常に起動できるようになるかもしれません。

内蔵モデムが認識されない

Winmodem が内蔵されていても、Linux では自動的に認識されることはありません。Winmodem には Windows 用の特殊なドライバーを必要とするので、Linux では大抵の場合利用することはできません。

BIOS の新機能が問題を引き起こす

最近の BIOS 特徴として、PCI の自動割り込み機能があります。この機能はハードウェアをより効率的に稼働させるためのものですが、これが原因で内蔵モデムが認識されな くなったり設定で きなくなったりすることがあります。この問題が発生したときは、BIOS の
自動割り込み機能を不可に設定することで対処できることがあります。

ACPI は電源管理のための新しい機能です。これは、特に非レガシーな BIOS を備えた、最近の多くのコンピューターで採用されています。システムの起動時、ハードウェア設定で停止するような場合は、おそらくこれが 原因と考えられま す。この問題は、起動時に acpi=off というオプションの実行で解決できることがあります。

USB マウスやキーボードが使えない

Linux の初回起動時に USB 接続のマウスやキーボードのどちらか一方、あるいは両方とも機能しないことがあります。USBマウスは、グラフィカル・ログインの画面が 表示されたとき、 Ctrl-Alt-Bksp キーを同時に押せば利用可能になる場合があります。USBマウスやキーボードは、PS/2 変換用のアダプターを接続すれば、標準的な PS/2 デバイスとして利用することも可能となります。

USBマウスやキーボードを抜き差ししたら利用できるようになる場合があります。これは、2台目のマウスを接続した時によく見られる現 象です。

不良ブートセクターがある

これはあまり一般的ではありませんが、起こり得る問題です。インストールCDから起動する際に「bad boot sector」というメッセージが表示されたら、使用しているCDドライブが認識されていない可能性があります。IDE コントローラーの予期しない箇所に接続された CDドライブからは、インストールできません。

たいていのコンピューターでは、マザーボードに2つのIDEコントローラーを備えています。ふつう、1番目のハードディスクはコント ローラーのプラ イマリー側のマスターに接続されています。そして CDドライブは、セカンダリー側のマスターに接続されています。もし CDドライブがセカンダリー側のスレイブに接続されていて、セカンダリー側のマスターには何も接続されていないとしたら、そのドライブは システム上認識さ れません。

同様に、CDドライブが IDEコントローラーのサード側やフォース側に接続されていれば、Linux をインストールすることは全く不可能ですが、ある種のカスタマイズを行うことでインストール完了後、ドライブを認識させることが可能で す。

インストールCDの読み取りがうまく行かない

インストールCDの読み取りが正常に行えない最大の要因に、CDの読み取り面が指紋などで汚れていることが挙げられます。これをチェッ クするには、 CDの読み取り面をよく点検すれば判ります。汚れがあれば、眼鏡を掃除するときのように特に柔らかい布切れで拭き取ってください。ただ し、表面を引っ掻い たりしないように注意してください。

CD メディアをクリーニングしても状況が改善されないときには、CD ドライブの調整がずれているという可能性が疑われます。ドライブが古くなっている場合にはよくあることです。ドライブが古く、CDをク リーニングしても正 常に読み取ることが困難な場合は、ドライブを新しくした方が良いでしょう。CD-ROMドライブは、今日特売日には20ドルも出せば入手 できます。

全ての手段を試してもCDの読み取りが失敗する場合、あるいは CDドライブ自体が問題ではないことが確実な場合には、当方(ディストリビューター)に連絡していただき、その状況を知らせてください。 CDが不良である のかもしれませんが、マスターのイメージがもとになっているので、可能性としては低いと思われます。余計な時間をかけることになるでしょ うが、CDが確実 に焼けているのかどうか点検してください。また、コピーに使用する装置は信頼できるものを用意し、CDメディアには記録用として世界中で 次善の品質を確保 していると多くの専門家が評価している Taiyo Yuden 製のものを使うようにしてください。

LINUX の使用を開始する

良いパスワード

使用するコンピューターには、良いパスワードを設定しない限り、外部からの攻撃に対して脆弱性を有します。ありふれた言葉や、個人的な 情報を入手し た者によって推測されるようなたぐいのものを使ってはいけません。MEPISを利用するときには、インストール後の初回起動時にパスワー ドを忘れずに変更 しておくことが大切です。

Linux 関連文書

MEPIS Linux では、関連文書がたくさん用意されていて、K メニューからアクセス可能となっています。

ユーザー向けのフォーラムや情報は http://www.mepis.org で用意されています。

Copyright (C) 2003 Mepis
http://www.mepis.org

A translation done by permission of Mr.Warren.